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西近江しんぶんロゴ 日吉台住宅・高峰古墳公園 古代ロマンを求めて秋には古代米の収穫祭

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古代堅穴住居の起工をする住民ら 地図
完成した高峯古墳公園の古代住居
 [交通メモ] 比叡山坂本駅から江若バスに乗り日吉台4丁目下車。
 大津市日吉台の住民が市制100周年記念イベントとして、昨年8月から2年がかりの歴史企画「古代の丘からのメッセージ」を繰り広げている。
 舞台は日吉台住宅内にある「高峰(たかみね)古墳公園」(日吉台4丁目、10号公園)と、すぐ近くの湖西バイパス東側丘陵地にある「高峰遺跡」(苗鹿1丁目)の2ヵ所。
 昨年8月の小、中学生による勉強会に始まり、今年春に箱代米を自宅のベランダで育てる植えつけ祭や、古代史講演会、古代資料展示、それに先月初めにオオカミのふんなどを燃やして三遺跡リレー「狼煙(のろし)再現」を行ってきた。秋には古代米の収穫祭を開き、古代食パーティで締めくくることにしている。
 この企画が注目されるのは、児童を含めて住民が一体となって古墳があった縄文時代中期から弥生時代後期にかけての近江の古代歴史を学び、現代に生かそうとしている点。参加者は古代衣装・貫頭衣(かんとうい)を身に着け、高峰遺跡の竪穴(たてあな)式住宅を高峰古墳公園内に復元したりして古代人の気分に浸っている。子供たちに自然の大切さを教える生きた社会学習となっているのである。
 弥生時代の狼煙を再現した市内の3遺跡は、同時代のもので、ともに狼煙の跡(焼土壙=しょうどこう)が見つかっている皇子が丘千石台の部屋ケ谷(へやがだに)遺跡と真野谷口町の惣山(そうやま)・京ケ山(きょうがやま)遺跡を含む。
 実験では、大気が汚れているため肉眼では明確にノロシが見えにくかったそうだが、先人たちの通信方法を確認する大きな成果を挙げた。
 近江の国は、この弥生時代の後期から朝鮮半島より渡来人を迎えて文化が栄え、大津京遷都へとつながっていったのである。(1998年9月掲載)


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