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西近江しんぶんロゴ 比良八講荒れじまい
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地図 北酒井町の頭屋の家に飾られる相撲人形
[メモ] 浜大津での乗船は午前9時半 びわ湖タワー前の護摩供は午前11時半
 湖国に春の訪れを告げる恒例の法要「比良八講(ひらはっこう)」は、例年3月26日に大津市と周辺の琵琶湖で営まれ、僧りょや修験者らが、比良山系から取水した“法水”を湖面に注ぎ、物故者の供養や湖上安全を祈願する。
 この法要は、比叡山僧が比良山中で行っていた修法。法華八講(ほっけはっこう)という天台宗の試験を兼ねた大切な法要で、戦後に復活された。
 この法要のころに寒気がぶり返し、突風が吹いて琵琶湖が大荒れになる。これは琵琶湖と比良山の温度差で突風が起こるものであるが、これを人々は「比良八講(ひらはっこう)」と呼び、この日を「比良の八荒、荒れじまい」の日として、この法要が終わると湖国にも本格的な春が訪れる、とされる。
 また、法華八講の修業が厳しいものだったため、ある僧に恋した娘が僧の言う通り、琵琶湖をたらい舟に乗って99日通いつめ、100日目の夜に明かりが灯されなかったがために、娘は琵琶湖に没してしまったという伝説がある。そのために、毎年この日、琵琶湖が吹き荒れるともいう。
 現在の比良八講法要は、3月9日に日吉大社に関係者が集まって安全祈願するところから始まり、3月16日には志賀町の比良山系打見山で取水作法がある。奈良のお水取りを修二会(しゅにえ)というが、比良八講では修三会(しゅさんえ)である。
 そして3月26日午前9時ごろ、長等(ながら)3丁目の本福寺(ほんぷくじ)を出発した僧や修験者ら約80人がホラ貝を響かせながら大津港までお練りをし、浜大津港から船に乗って湖上修法と浄水祈願を行いながら堅田へと向かう。
 堅田に到着後はびわ湖タワー前で護摩供(ごまぐ)法要が営まれ、これで比良八講法要が終了する。(1998年3月号掲載)


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