[交通メモ] JR湖西線和邇駅下車、徒歩で南へ約15分。
湖西バイパスより車で約3分。 |
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JR湖西線の和邇(わに)駅から小野駅にかけては、日本で最初の遣唐使(けんとうし)として歴史に出てくる小野妹子(おののいもこ)ゆかりの史跡が点在している。その中でも、小野氏のゆかりの地を象徴するのが小野神社(おのじんじゃ)。 祭神である二神は、小野妹子の祖先にあたる小野一族の祖神(そしん)であるとともに、餅や菓子の匠(たくみ)、司(つかさ)の始祖(しそ)である第五代孝昭天皇の第一皇子天足彦国押人命(あまたらひこくにおしひとのみこと)と、同命から数えて七代目の米餅搗大使主命(たがね付きおほみのみこと)の二神を祀(まつ)る。 「しとぎ祭り」は、お菓子の祖神を祀る小野神社に1200年来伝承されている祭礼で、毎年11月2日に行われる。「しとぎ」とは、餅米を水に浸して、生のまま木臼(きうす)で搗(つ)き固めた「しとぎ餅」のことで、文献によると応神天皇(おうじんてんのう)の時、わが国で初めて餅や菓子の元である「しとぎ」を米餅搗大使主命が作り、米餅搗大使主命の姓を賜(たまわ)ったとある。 本祭に先立って10月20日には、全国の菓子製造業者の代表が小野神社に集まって小野神社奉賛会しとぎ祭が行われる。そして11月2日の本祭りでは、藁(わら)づとに納豆のように包んだ「しとぎ餅」を小野地区の古老12人衆が午前11時ごろから小野神社に新饌(しんせん)として供え、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈願する。 12人衆と呼ばれるのは、小野地区で男の最年長者順に12人が、この任にあたるもので神前には「しとぎ」のほか、青竹に入れた酒や蜂蜜(はちみつ)などが献供される。 このあと正午ごろから古老は小野地区の三カ所に設けられた斎場(さいじょう)へと向かい、道をはさんでしめ縄につるされた「しとぎ」は集まった住民に配られて、午後零時半ごろに「しとぎ祭り」のすべてを終える。(1997年11月号掲載) |
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