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大津市園城寺246 園城寺 TEL 077(522)2238 |
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園城寺(おんじょうじ)は通称を三井寺というが、三井は「御井」からきており、聖水に対する信仰を核として寺院が営まれたと考えられる。 土地の豪族・大友村主(おおともすぐり)が天武天皇の15年(686)に氏寺として創建。 その後、智証(ちしょう)大師円珍(えんちん)(814−891)が天台別院として再興した。 延暦寺衆徒に何度も焼き討ちに遭ったり、明治2年から、当時の山内寺院・円満院に滋賀県庁が置かれたり、変遷(へんせん)の激しかった寺院である。 この園城寺山内にある園城寺護法善神堂(ごほうぜんじんどう)で、5月16日から18日までの3日間、千団子(せんだんご)祭りが行われる。 16日午前10時ごろ、護法善神堂で秘仏の本尊木造護法善神立像の開扉(かいひ)法要が営まれ、本尊は3日間公開。供物として串ざしにした千個の団子が供えられるので、千団子祭りと呼ばれるようになった。 この護法善神は、もと訶梨帝母(かりていも)(鬼子母神・きしぼじん)という女神で、元来、人間の子供をさらって食べるインドの悪鬼神だった。しかし、釈迦に最後の末子を隠されて教誡(きょうかい)を受け、以後改心して、その千人の子供とともに仏法を守護し、子供の守護神になったという。千団子は子供に代わる供物なのである。 祭りの期間に、堂前の放生池(ほうじょういけ)では僧りょにカメの甲へ子供の名前を書いてもらい、池に放って無病息災を祈る。これらは、江戸時代から伝わる庶民信仰の行事といわれている。 また、この三日間、境内では植木市が開かれ、植木や花の苗、盆栽などの露天が150軒ほど出てにぎわう。(1997年5月掲載) |
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