[交通メモ]
堅田駅から江若バス 葛川坊村下車すぐ 葛川坊村102。 |
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天台宗比叡山延暦寺の修行道場として知られる大津市葛川坊村町、葛川寺息障明王院の信徒総代・葛野常喜家の主屋と蔵が、同じ信徒総代の常満家に続いて国の登録有形文化財に指定されることが決まった。文化審議会の答申を終え、近く官報告示される。 葛川の明王院で毎年七月十六日から二十日まで行われる行者たちの葛川参籠(蓮華会)は、七月十八日夜、同院本堂で行われる「太鼓まわし」行事で有名。この相応和尚の伝説で和尚を三の滝まで導いたのが、浄満と浄喜の二童子で、その子孫の葛野常満と浄喜の家がそろって国の文化財建造物となった。後から答申された葛野浄喜家は主屋が一八四三(天保十四)年建築の木造平屋建て。浄喜家は今も葛川参籠*さんろう*の夏安居*げあんご*で約五十人の修行僧の食事を準備する務めをはたしており、明王院前の食堂(じきどう)棟に浄喜夫婦、常満家と向かい合う浄喜家主屋には長男夫婦が住まいしている。 登録有形文化財に指定されるのは、この主屋と、並んで建っている蔵の二棟。主屋は昔はカヤ葺きだったが、三代前の浄喜時代(天保十三年七月)に付近の大火で類焼、今の主屋は瓦棒屋根となっている。蔵の方は天保の火災で焼け残ったものだが建築年代は不詳。ともに明王院門前集落の重要な景観の一部になっているとして登録有形文化財に。 浄喜家主屋は「葛*かつら*の郷*さと*」工房として居間や仏間が木彫り作品などとともに一般公開されている。仏壇は信徒総代型で屋根のない床の間に障子扉を付け、不動明王や阿弥陀如来を安置した珍しいもの。 見学は予約が必要。浄喜家主屋 TEL.077(599)2122。(2002年2月号掲載) |
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