6月9日午後7〜9時・石山寺山門前広場 |
[交通メモ]
京阪石山寺駅から徒歩約5分。 TEL.077-537-0013 |
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西国十三番の札所として多くの参拝客でにぎわう石山寺は真言宗東寺派の大本山。広大な境内には、寺名の由来となった天然記念物の珪灰岩※けいかいがんがそびえ、国宝の本堂には紫式部が源氏物語の構想を練ったといわれる源氏の間が残されている。 この石山寺門前で六月の第二土曜日(今年は九日)午後七時から九時まで青鬼まつりが盛大に営まれる。なぜ青鬼かというと、石山寺の中興の祖である朗澄律師※ろうちょうりつしが臨終の際「死後は青鬼の姿となって庶民のために降魔招福※ごうましょうぶくを祈願する」と誓願され、承元二年(1208)六月十四日、七十八歳で亡くなった。青鬼は朗澄律師の化身であり、青鬼まつりは命日法要なのである。 近代では、毎年六月の初めに杉の葉で作った大きな青鬼像を門前に飾り、命日に近い第二土曜日午後七時から盛大な法要と、門前特設舞台で青鬼の面をかぶった三体の鬼による「青鬼おどり」が演じられる。門前に飾られる青鬼の像は石山観光協会の作で、身長五メートル、体重約一トン、顔の長さだけで一メートル以上もあるキングサイズ。鬼の体の部分を作るために杉葉がダンプカー一台分、協会員三十人が一日がかりで巨大な鬼を石山寺山門横に組み立てる。 青鬼像は赤フンドシをしめて、おへその辺りに「佛」の字をつけている、なかなかユーモラスな姿だ。 青鬼法要のあとはショーに変わり、特設舞台で青鬼太鼓と特別ゲストによる物まねタイムなどがあって、最後に青鬼踊り。男衆扮する三体の青鬼と、優美な少女の扮した「ほたるの精」が優雅な舞を披露し、参拝者の幸を祈願するという、八百年の伝統がある「郷土芸能」踊りとなっている。(2001年 6月号掲載) |
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