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バスに乗って栗原下車、徒歩約5分 |
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地域の信仰の中核は氏神を守る祭祀*さいし組織としての宮座であり、これを今も伝えているのが志賀町栗原地域にある水分*みくまり神社の祭祀組織である。 湖西道路の和邇インターチェンジを出て栗原地区に入ると、美しい棚田が目につく。この山間農業を守り続けてきた村の習慣が祭祀組織だった。栗原に生まれた男子は、その年の蔵じまいの日(12月10日ごろ)に烏帽子*えぼし料を納めて氏子入り。その後、青年団入り、二人が一年務める小頭、60代で回ってくる宮世話、その後に一年納める神主役、そして神主を納めた長老から年齢順で構成する十人衆、最長老の一番尉*じょうという役が決まっていて、この人たちで宮守りを行う。 この東栗原集落にある水分神社は比良流水の守護神・天之水分神*あまのみくまりのかみを祭神とし、ここで「ひおおぎ祭り」に始まり御田植祭(6月10日)、八朔*はっさく祭り(9月1日)などのお祭りがある。 「ひおおぎ祭り」は、3月6日と7月6日に行われ、3月6日は田植えを前にして日を迎える祭事、7月6日は日を仰ぐ祭事といわれる。いずれも午前10時に宮守役が集まって作物などを献饌*けんせんの後、裃*かみしも姿の当家神主が神前に供えた桧扇*ひおおぎを開き、東西南北に向かい「ひおおぎ」「ひおおぎ」「ひおおぎ」と三回唱えながら扇を上下し、日輪を仰ぐ。 農村が太陽を信仰する古典的な行事の一つともいわれている。(2000年2月号掲載) |
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